奏でるひとびと。まちという音楽。 – シズオカオーケストラ –

奏でるひとびと。まちという音楽。

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コーヒーテーブル・ブック


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欧米には「コーヒーテーブル・ブック」という言葉があるそうです。ソファ横のテーブルに置いてある、パラパラとめくれるような、さし絵や写真が多い豪華な大型本のことだとか。ソファにどっしりと腰かけてコーヒーを飲みながらゆったりとした時間を過ごしている光景が浮かんできますね。というわけでコーヒーと本は切っても切れない関係のようです。

今回うかがったのは呉服町通りから少し入った2階にある「ポプラ珈琲店」。年配のご夫婦が経営する昔ながらの喫茶店です。

通りに面した細い階段をのぼり、昭和の香り漂う入口を入れば、まず目につくのが壁に埋め込まれた大きなスピーカー。そこから流れる心地好いジャズの調べ。店主の趣味のようで、この日もカウンターのお客さんとジャズ談義で盛り上がっていました。私のお気に入りは窓際の席。静岡の街を行き交う人々を眺めながらゆっくり時間を過ごすのです。

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本日のおすすめコーヒーが400円。玉子サンドが650円。今日はトラジャコーヒーでした。酸味がなく、コクと苦みのバランスが良く、コーヒーっておいしいなと思わせる1杯です。ここの玉子サンドは普通イメージしているものとは違って、ふわっふわの玉子焼きがサンドされています。最初に見たときは衝撃でした。同様にフルーツサンド(700円)もフルーツがぎっしりサンドされていて、これを目当てに来店するファンも多いです。

さて、コーヒーテーブル・ブックになにが良いかと考えて、ロベール・ドアノーの写真集を選んでみました。1912年にフランスに生まれた彼は、美術学校で石版彫刻を学び、その後いくつかの偶然で写真を仕事にし、パリのまちや人々を撮り続けました。

最初にドアノーの作品を観たのは、2005年にグランシップで行われた作品展でした。どことなくユーモアのある画と、被写体との距離感が好きになりました。一番憶えているのはこの本の表紙にもなっている「市役所の前のキス」という作品で、幼馴染の両親が経営する喫茶店に昔からこのポスターが貼ってあり、行く度に目にしていたからです。子供にとってはちょっと刺激的でエロティックな作品だけれど、いやらしさはない不思議な作品です。本の解説には、彼は人見知りだったと書いてあり、それがなんとも言えない距離感を出しているのではないかと思いました。人見知りだった自分と重ねて好感を憶えました。写真集はいくつか出ているので書店または図書館で探してみてください。

それと、ポプラの方に戻りますと、うれしいことに店内が禁煙になっていました。1年ほど前にうかがった時はタバコの煙にまいってしまいましたが、最近禁煙にしたとのこと。時代の流れでしょう。またお気に入りのお店が増えてしまいました。

●店名:ポプラ珈琲店
●住所:〒420-0031 静岡市葵区呉服町2-4-5
●電話:054-251-0252
●営業時間:10:00~22:00
●定休日:水曜日
●駐車場:なし

★今回の本:ロベール・ドアノー (アイコン・シリーズ)


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松井陽介

静岡生まれの静岡そだち。
学生時代に県外にいたけれど、静岡が好きで戻ってきました。
着物から落語、写真、お茶などが好物。

イラスト:ゆっちょ


Writer : 松井陽介松井陽介

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