妄想まちあるき 2021冬 終了しました!
妄想まちあるき・2021冬「1975年、静岡市文化財資料館がオープンした日」。あたたかな天気と参加者のみなさんに恵まれて、無事終了しました!
集合場所は文化財資料館の会議室。開館当時の写真やポスターの原画を観ながら、資料館の川口さんにお話を伺うところからスタート。白亜の殿堂と呼ばれた理由、解放感あふれる当初の館内の様子、風が通り過ぎて寒かった受付のこと、金色の鯉を1万匹放流するプロジェクト・・・気になる話が続々と飛び出したかと思えば、今度は参加者の方が思い出を語ったり、当時の写真(!)を見せてくれたりと、話題に事欠かない文化財資料館。さすがです。
そのまま一行は資料館の外へ。「白亜の殿堂」のキャッチコピーが書かれたポスターのスケッチポイントを探しながら当時の外観を妄想しました。(予想以上に熱中)
神社の東屋では、ナビゲーターの稲森さんが開館までの経緯を当時の新聞を見ながら解説。市民の願いで生まれた資料館。「自分たちでやっていこう」という思いを持った人達が、開館に向けて具体的に動いたからこそ生まれた場所というのがアツいなあ。途中までは浅間神社の「宝物殿」だったのが「静岡市文化財資料館」となった、その間に何があったのか。どんな人達のどんな思いがあったのか。妄想は尽きません。
そしてその中心にいた資料館初代会長の増井慶太郎翁。入口に掲げられている『文化財資料館』という字を書いた、静岡の名士です。今回はその字が増井さんによって書かれた瞬間に立ち合っていた(!)というミラクルなゲスト、望月道子さんがご参加くださいました。当時はその文字がどこに飾られるかを知らず、その後浅間通りに嫁いできた後に「あの時の字だ!」と偶然気づいたそうです。これもまたミラクル!
道子さんのお話から見えてくる増井さんのお人柄・・・素敵なエピソードをたくさんお聴きすることができました。なんとなく、経済と文化は今よりもっと近かったのかな、などと妄想。
さて、シーン2は開館25周年の頃。来館者アンケートから3名にフォーカスし、なぜその回答をしたのか、どんな1日を過ごしたのかを妄想した後は、浅間通りへ出発!
途中で立ち寄った安本酒醤油店さんは、普段もお店の一角(というか中央)をミニギャラリーとして、お蔵に保管されている貴重な年代物を展示しておられるのですが、なんとこの日は妄想まちあるきに合わせた昭和50年代仕様にしてくれていました!(できちゃうのがすごい・笑。)
それにしても浅間通りは、長く続いているお店と新しいお店が交ざり合っていて良い雰囲気ですね。アーケードの上からのぞく建物にも目を向けながらぶらぶら歩き、いよいよ新しい歴史博物館の建設地へと向かいました。
ここで稲森さんから出たキーワードは「雁行(がんこう)」。まちから博物館の中へ続く道。あと数年で完成する姿を妄想しながら進むと・・・
・・・結構できてました・笑。
公共施設って自分が知らない間にどどーんと完成しているイメージを持ってしまいがちですが、こうやって話を聞いたり妄想しながら関わると、しっかりと染みこんでくる気がします。
シーン3は、資料館が閉館し、博物館ができる頃。そのとき、まちと私たちはどのようになっているのかなあ。参加者のみなさんには、歴史博物館のポスターにはどんなエッセンスを入れたい?という投げかけを。「静岡と世界・平和・みんなの博物館・市民それぞれと歴史の関わり・水・自然・子ども達・歴史上のスター全部盛り・・・」などなど、最後まで大いに妄想していただきました。
この日のゴールは駿府城公園にある、おでんやおばちゃん。まちの人達の期待を背負いながら歴史と文化を受け継ぐ役割を担ってきた文化財資料館と、この日妄想三昧だった私たちに「おつかれさま」の乾杯。こんな今日の出来事もいつか”歴史”になり、未来の誰かに語られる日が来るのかもしれません。
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました!
また次回まちのどこかで妄想しましょう◎
ナビゲーター:伊藤允彦(シズオカオーケストラ)・稲森幹大(M活動)
スタッフ:井上泉(シズオカオーケストラ)・菅沼新太(シズオカオーケストラ)