しずおかのひみつ探し「ず」編

ロゴを構成する8文字との出会いの記録。

おでん街み「すゞ」編

※諸事情により記事の日付が2014年と表示されていますが、実際は2022年2月22日の記事です。


青葉おでん街。
言わずとしれた静岡の有名スポットだ。

その一番手前に「みすゞ」はある。なぜか入口に貼られた模型メーカーの・・・つまりTAMIYAとか青島文化教材社とかウッディジョーとかのステッカーが目印だ。

この度のれんに書かれた「ず」=正確には「す」と「ゞの濁点」を拝借するにあたり、おでんで一杯やりながらお願いしてみようと楽しみにしていたのだが、まさかのまん延防止等重点措置の延長となり、お店は休業が続いていた。

それならばと大手グルメサイトに堂々と掲載してある携帯番号に電話してみると、すぐに出てくれたのはお店のお母さん。なんともわかりにくい話を快く了承してくださっただけでなく「お店の暖簾出してあげようか?」と。優しさが染みる。

というわけで。翌々日の朝7時。
私は早朝のおでん街でみすゞのお母さんと出会った。

早朝の青葉おでん街はめちゃめちゃ寒い(あたりまえ)

「寒いねえ」

そう言いながら息子さんが運転する車で現れたお母さんは、さっそくお店を開けて暖簾を出してくれた。亡くなったお母様のお着物を使った、自作の暖簾だという。自筆の「みすゞ」の形に切り抜いた布が縫い付けてある。

風の強い日でした

写真を撮らせてもらいながら少しお話をする。おでん街に来たのは10年くらい前。それまでもこの辺りで飲み屋さんをやっていたらしい。店の名前は前の店主が使っていた屋号をそのまま受け継いだので、お母さんがみすずさんというわけではない。

そういえばおでん街の屋号が受け継がれていく話は、どこかで聞いたことがある。

朝から山菜を取りに行くのが好きだとお母さん。取材は10分で終了し、息子さんとともに手を振って颯爽と去って行った。手首の手術をしたばかりということなので、お大事になさってほしい。

極寒の早朝のおでん街。たった10分の出会いだったけど、初めて会ったような気がしないのはなんでだろう。春になったら今度こそ飲みに来よう。

#みすゞ #しずおかのひみつ

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